おあとがよろしいようで

落語や寄席に興味をもった人(初心者)向けです。落語を1000回以上聴きいた私がオススメの演目・動画・アニメ・番組をご紹介します!

【落語動画】千原ジュニアの「死神」に芸人としての器用さを見た

千原ジュニアが「死神」を演じた理由

せいじが、「ちょっと落語やってみーや!」という急な無茶振りに対して、ジュニアが「覚えているかなー?」と言いながら開始。アドリブでできるもんなの!?と思いきや、もともと3日前に開催された「大銀座落語祭2008」で披露していたみたいですね。

 

動画を見たユーザーの声

・途中嫁とは別れずさげで使うのは上手いと思いましたね 話し方が上手くなったらもっと面白くなると思います いっぱい稽古してほしいですね

・娯楽の一つなんだから気楽に頭空っぽにして聞いた方が純粋に楽しめるよ。

・「こんなの落語じゃない!ただの芸人のトークだ」と、落語好きな人たちは言うんでしょうが… TVのトークに慣れてる芸人だからこそ若い人にも分かりやすいように話すことができる。

・ 落語の格式にばかりこだわってると、敷居が高すぎて落語そのものが衰退してしまうんじゃないかな。

・急にやることになって、話もだいぶはしょってるだろうし。 そういうの抜きにラストは鬼気迫ってたしサゲには笑いました。

 

580のLikeに対して、134のDisLikeと80%以上の高評価を獲得しています。突然、振られた割には上手にできてるし、なによりもわかりやすい。上のコメントにもあるとおり、まずは落語を好きになってもらうことが大事なので、有名な芸人さんがやることに意義はありますよね。

 

「死神」のあらすじ・オチ

何かにつけて金に縁が無く、子供に名前をつける費用すら事欠いている主人公がふと「俺についてるのは貧乏神じゃなくて死神だ」と言うと、何と本物の死神が現れてしまう。仰天する男に死神は「お前に死神の姿が見えるようになる呪いをかけてやる。もし、死神が病人の枕元に座っていたらそいつは駄目。反対に足元に座っていたら助かるから、呪文を唱えて追い払え」と言い、医者になるようアドバイスを与えて消えた。

ある良家の跡取り娘の病を呪文で治したことで、医者として有名になり、男は富豪となったが「悪銭身に付かず」ですぐ貧乏に逆戻り。おまけに病人を見れば今度は死神がいつも枕元に…。あっという間に以前と変わらぬ状況になってしまう。困っているとさる大店からご隠居の治療を頼まれた。行ってみると死神は枕元にいるが、三千両の現金に目がくらんだ男は死神が居眠りしている間に布団を半回転させ、死神が足元に来たところで呪文を唱えてたたき出してしまう。

大金をもらい、大喜びで家路を急ぐ男は途中で死神に捕まり大量のロウソクが揺らめく洞窟へと案内された。訊くとみんな人間の寿命だという。「じゃあ俺は?」と訊く男に、死神は今にも消えそうなロウソクを指差した。いわく「お前は金に目がくらみ、自分の寿命をご隠居に売り渡したんだ」。ロウソクが消えればその人は死ぬ、パニックになった男は死神から渡されたロウソクを寿命に継ぎ足そうとするが……。

「アァ、消える……」

 

よくオチが分からないという話を聞くのですが、

「自分の命=炎」を「思わず吹き消す=自分が死ぬ」

それを「消えた」というふうに客観的に眺めているというところに面白さを感じます。
このあたりは演者の能力に左右される部分なのかな、と思います。


そのあたり、三遊亭圓生師匠は上手かもしれません。

「死神」では「消えるよ、消えるよ」と死神が薄笑いをうかべながらつぶやきながら無言でロウソクの火を写します。最後に火が消えた瞬間、動作が一瞬固まり、ばたっとうつ伏せに。

その後、客席から静かに拍手がわきおこって、やがて圓生師匠がにこりともせずに上体を起こして深々と一礼、という具合です。同じ噺でも演者によって「ここまで違うのか!」と思わせられます。

 

千原ジュニアの「死神」は斬新ですが、噺家の「死神」は王道の面白さがあります。でも、名人である圓生さんの噺もオススメですよ。